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10月10日の物語

土佐を代表する発酵食品かつおの塩辛(酒盗)

「かつおの塩辛(酒盗)」は、新鮮な鰹からとれる内臓を素早く処理して、塩で熟成させたものです。塩辛といえども、鮮度と処理作業の早さが、品質を大きく左右します。まさに「手づくり」の土佐を代表する発酵食品です。

この熟成も日本の四季を通じての期間が必要となります。人間の生命の始まりである受胎から出産まで「10月10日」(とつきとうか)といわれる様に、「かつおの塩辛(酒盗)」も塩で熟成するのに約10か月の期間を必要とします。

世の中で一番おいしい「かつおの塩辛(酒盗)」をつくる人は誰だろうと考えると、その答えは「鰹の一本釣りの漁師」ということになります。釣りたての鰹を船上でさばいて、身はその日の食材に、内臓は細く切って塩をまぶして一升瓶のに入れて栓をします。

船上で一升瓶は、あっちへコロコロこっちへコロコロ、瓶の中で鰹の内臓と塩とがうまく撹拌されて、やがて黒潮のゆりかごで揺られた世界で一番おいしい「かつおの塩辛(酒盗)」の出来上がりとなります。

この原理を利用して「かつおの塩辛(酒盗)」の製造工程において、一日一回地味で体力を必要とする撹拌の作業を熟成まで行います。まさに原始的ではありますが、仕込みから「10月10日」(とつきとうか)の熟成まで手間暇かけて、昔ながらの手づくりの作業で「かつおの塩辛(酒盗)」を育てて行きます。